今日はサルナシ。鹿ナシ、猪なし。

午前中、長い急斜面を登ったあと、小さい枝尾根を抜けて一息ついた瞬間です。
30m先の40㎏ほどのメスジカ三頭に走られました。灌木の隙間に一番後ろのお尻が一瞬見えただけ。後は、灌木だらけで、隙間がないほど。

午後は、海際へ。禁断の絶壁へ行ってみました。昨年から行ってみたかった場所です。鹿がいるのは分かっているのですが、下へ下るだけ。しかも急斜面。撃った後のことを考えると、通常はあり得ないのですが…。様子見もかねて。

山ぶどう、アケビ、そして、サルナシが所々で絡み合っています。
11月下旬で、実がついているのは、サルナシだけ。
まだ硬いもののありましたが、熟れているのは甘酸っぱくて美味しい。猟の合間に喉の渇きをいやしてくれます。

サルナシの蔓と実
サルナシの蔓と実
キウイの元です。
キウイの元です。

猪六頭が目前から逃げていった後に…

 

今季初の雌鹿
猟期に入って初の雌鹿です。

【出猟三日目】
今日は昼前から、師匠一家と昨年に続いて二度目の出猟予定でした。

その前に「今日も何か掛かってそう」と足音控え目に罠を見に行ったのでした。
3つ目のワナから30mほどの距離まで来たとき、

ガサガザガザ、「ブシュ!」 ドドドドドドドドドドドドドド

5頭の猪が慌てて背後の急斜面へ登っていきます。
罠の道具しか持っていない私は、ただそれをじーっと見ているだけ。

確認していたのは、どの辺にいて、どのルートで逃げて、どれくらいの大きさだったかくらい。

それから5秒ほど遅れて、
「なんでみんな逃げてるの?」って顔をした一番小さいやつがゆっくりみんなの後を追っていきます。「みんな待ってー」。

これはまだいけるかも。
そう思って、急いで車に戻って銃をとってきました。
でも、さすがに一頭も斜面の上にはいません。

それでも、猟二年目の今年は諦めず。
慌てず、音を立てず、急斜面沿いに谷側へゆっくり登っていきます。
(逃げた方ではなく、奥の斜め上の方へ)
谷向こうの斜面と、こちらがわの斜面の上を睨みつつ、ゆっくり。

反対の谷は影、こちら側には木漏れ日が、眩しいくらい差し込んできます。
灌木が生い茂ってはいるものの、反対の谷を見渡せる場所を見つけて、座る。

15分間で聞こえてきたのは、木の葉が落ちる音、鳥たちが鳴き動く、朝のいつもの音だけ。

5mほど斜め上に進み、椿の木々の青々とした葉の塊がすぐ下にある場所。山側の斜面は、もうシダで埋まっています。猪の出す音が聞こえないかと、その先をじっと見て、音を探していると、今度は真後ろの沢近くから、

「カサ、カサッ」と小さいけれど連続した音が!

首だけで振り向くと、5m下の通いを2歳くらいの雌鹿がのんきな顔で歩いています。
沢の水の音と灌木に隠れて、近づいてきているのに気づくのが遅れました。
何とか下に向きなおそうと体を半回転したとき、足元の枯葉が「カサッ」と小さな音を立てました。

その音に吸い付けられたように、鹿がクルっとこちらを見ます。
じっー。

ここでゆっくり銃を構えようかとも思いましたが、まだ体は半分左側を向いています。右側にいる鹿はすぐには撃てない。葉っぱが鳴れば、鹿は飛んでいってしまう。

そこで目をつぶって、木になりました。5秒もすると鹿は、また気楽に歩いていきました。
でも、鹿の向かった方向は、100m先は行き止まり。必ず戻ってくると信じて、その場に座り込んで待ちます。

10分、20分…。

今度は、山側の奥から「ガサッ、ガサッ」。
また「ガサッ」。5分経ち、また「ガサッ、ガサッ」と音が近づいてきます。

音がする度、灌木の間を覗き、銃を構えます。
でも、反対側からも、さっきの雌鹿が今にも戻ってくるかもしれない。

音が止まれば、また雌鹿が去った方へ銃を向けます。
灌木の間では、音を出さずに銃を構えなおすのは、意外と大変です。

そんな時、戻ってきました!
足取り軽く、こちらに気づかずやってきました。

灌木の間から、斜面の斜め右下に頭が見えます。
首から下の体も見えた!「よし」

ズドン。

今年の銃の一頭目は、体重40㎏弱、2歳ほどの雌鹿でした。
去年の鹿を追った苦労を思うと、嘘のようです。

「一犬、二足、三鉄砲」
猟に大事なもの順番です。

犬なし、単独の忍び猟をする今の私にとっては、
「一猟場、二我慢、三我慢」です。

三頭の子猪に軽くひねられました。

昼前から見事に晴れました!
昼前から見事に晴れました!

2度目の猟期、今日は出猟二日目です。
朝から小雨が降る中、肌寒く、様子を見ながら出発しました。

山に登り始めると、小降りになったり、急に強くなたりと不安定な空模様です。
けれども天気予報は、午後から晴れ間がでるとのことだったので諦めず、山の中腹に続く枝尾根と谷を攻めます。

2時間半ほど、雨に濡れながらの登山でしたが、昼前からぺかーっと晴れました。足元は雨で湿り、音が出にくい。木漏れ日が影を払い、暖かい。絶好の猟日和となりました。

でも、まだまだ山には餌が多く、山の中腹以下の高さでは、大きい猪や鹿もあまり期待できなそうです。

そんなか、枝尾根の中に鹿が好きそうな木漏れ日を良く受ける張り出した高台がありました。
鹿の角跡や糞がたくさんあります。
15分ほどここに潜んでいましたが、足音や餌を食む音は聞こえません。

そこで、移動しようかと3mほどあるいたところに、今季初の猪の糞を発見!新しいかどうかを確かめようと屈んだとたん、

「ブシュ!」

いま来た高台の10m下からこちらへ歩き出していた2匹の子猪(20kgほど)が、高台の枝尾根へ走り出していました。尾根向こうに逃げ去るまで1秒足らず。後ろの猪に狙いをつけるか付けないかのところで、姿が消えました。

雨の後は、人間の足音も小さくなりますが、もちろん動物の足音も聞こえ難くなる。

忘れてました…。

この日はもう一頭、恐らくウリ坊くらいの小さいやつにも、3m上の崖の小径をブシュと一息されて、ととととっと、逃げられました。

いずれも、猪に先に見つけられてしまうという、情けない結果に。
(いつも、猪は耳も目もあんまり良くないから、単独・犬なし猟には最適といっているのですが)

でも、この猟期初めの失敗が、後半に生きてくる。
そう信じて、次も頑張ります:)。

今日は合計6時間の猟でした。

 

田圃でサッカー

青空サッカー
青空サッカー

隣町にあるフリースクール(トエック)に見学に行きました。
青い空の下、氷鬼をやって走り回ったあと、裸足で子供達と田んぼでサッカー!

高校までサッカーをやっていたお父さんもいて、本格的な対戦になりました。もちろん子供達はエンジン全開で走る走る。

久しぶりに田んぼでの遊びを満喫しました:)。

 

新入部員来る!

探険部に、新入部員です。海部犬のリク。
歳は3ヶ月。母も父も、立派な猟犬です。
特に母のルリは、徳島県で準優勝の経歴をもっています。探検部猟部門の希望の星です:)。

リク
リク

リクの後ろに写っているのは、一日がかりで作ったリクの家です。ルーフィングには発泡スチロール、屋根は10年保証のプラスチックの波板です。
でも、3日経っても使ってくれません…。

【追記】
1ヶ月後、犬小屋のそばにある縁側が定位置になっています。

今年も鹿皮なめしを開めました。

今年の夏に取った鹿三頭分も含めて、猟期の1頭目(初の雄鹿・3歳)の皮をなめします。

【第一日目】
冷凍していた三頭分を解凍し、皮についた余分な肉やスジを削り取ります。
今日はあまり時間がなかったため、1時間ほどで80%×3頭の肉を削り、防腐処理をして冷蔵庫に戻しました。

昨日捕った鹿の皮には、マダニが山ほどついていたので、軽く水洗いしてから防腐処理をして、冷蔵庫にいれます。
SFTSが怖いので、カチコチにしてマダニをやっつけてから、あらためて余分な肉を削ります。

【二日目】

2018年冬の一頭目は雄鹿

 

三段角の雄鹿
三段角の雄鹿でした。

くくり罠を仕掛けてから、罠から10㎝、ちょっと細工を変えてから2cmと、日に日に足跡が罠に近づいていました。

今日で5日目。ついに三段角の雄鹿50㎏が掛かりました。
初めての雄、しかもなかなかの角でした。
身体の色もこげ茶で、頭や首あたりの毛も長くてフサフサ。

朝一から解体を始めて、移動なども含めて、7時間で真空パックとなりました。
くたびれました。

明日は、これまで溜めておいた他の3頭の毛皮と共に、皮をなめします。

2018年冬、猟解禁

今年も11月15日から猟が解禁になりました。
昨年は猟場に出るのが1ヶ月以上も遅れたため、今年は初日から出てみました。

結果は、ゼロでした..。
一方で、なかなか順調な滑り出しかなとも思っています。

◇20kgほどの猪を開けた谷で発見。
「ブシュ!」小走りで、すぐにシダの藪の中へ。

大きな杉や雑木が2m間隔ほどで、日が差し込む広い谷部分で、「ここはいそうだなぁ」と見まわしていると、左隅30m下の端を小型の猪が小走りで通り過ぎていくところでした。そばにシダの藪があり、1秒半で姿が見えなくなりました。あと1秒あったら…。

◇尾根筋で、肩口から2mくらいのところを雉に追い越される。

サルの群れ目指して、沢の近くの尾根を登っていると北側の谷で、小動物が動く気配がありました。気にせずに尾根を進んでいると、尾根下からきれいなキジがすぐそばを飛び去って行きました。今年はキジや鴨も撃ちたいなぁ。

◇猿の群れの前にうまく遭遇。4匹を射程圏内に。

30m前後で狙いも定めるも、谷側からの打ち上げの位置だったため、撃てず。
(正直、ちょっとホッとしました)
サルは賢い。こちらが待ち伏せしていて、全く動いていなくても、木の幹越しにじっーと観察しています。(派手な黄色やオレンジの服を着ているので、すぐに居るのがばれるのですが)
そして、
ちょっとでも動き出すと、さーっと声もなく奥へ移動していきます。

でも、本当にサルを撃てるか?
農作物の被害も大きく、群れで一斉にやってくる猿たち。「何とか減らして」と多くの人に言われますが、半矢になると、じっと目を見て手を合わせ「助けて」と言わんばかりに拝むのだそうです。ん~。

【追記】
今年猟一年目の仲間から、夕方電話がかかってきました。
「やっほーい!マガモ撃ちました」
一年目の初日から、凄い。そして、羨ましい…:)。

 

探検部の基地、改修工事(5カ月目)

天井南側
天井南側

天井の板張りで、技術的に一番難しい部分。
南側の梁の周りに板を張り終えました。

まず、三カ所で梁の周りの断熱材を垂木のサイズに合わせてくり抜き、梁のすぐ横に新たに垂木を打ち付けます。それから、梁を挟んだ両側に同じ高さで平行に板を張るんです。

両側を同じ高さで平行に保ちつつ、さらに梁の上で、一枚の板を平行に通して打ち付けます。
天井や梁の歪みも、垂木の凸凹もあるのですが、梁を挟んだ両側を二本の水糸だけを使って平行を出していくのが難しい!

板は一枚2mなので、真ん中で仮止めして、何度も梯子に掛けた道板を右へ行ったり、左へいったり。
仮止めした釘を抜いて、板の上下の位置を直し…。
次の段、その次の段の天井板に歪みやずれが無いか。上に上に板を仮止めして増やしていきながら、ずれが出れば、下の段に戻って、一つ一つ直していきます。

とにかく、地道に、正確にやっていくだけ。

でもここまで来たら、あとは北側も南側もどんどん上へ向かって張っていけばいい。
二つの梯子の間に張った道板から落ちそうになり、落ちる前に自ら飛び降りたり、なんてこともたまにありながら、板張りも板についてきました。天井も、天井らしくなってきました:)。

自然のままの木の形を活かした梁なので、凹凸あり。梁の上下・左右で太さが違う。
そのため梁の前後では、天井板に加工が必要ですが、これまでの道のりに比べれば、簡単です。

あとは、3mを超える高所から落ちないようにだけ、気をつけないと。
技術や体力よりも、一人作業では、これが一番心配です…。

天井北側
天井北側

薪ストーブの場所
薪ストーブの場所に砂利を投入開始です。

木槌の柄について

先日、木頭の師匠から木槌の柄や作り方について、教えてもらいました。

・柄には、粘りがある木を使うこと。
・そして乾いても曲がらない部分を使うこと。

「この辺では、「そばの木」を使う」と。
・切ってから、10年くらい干しておくと一番いい。
・木の北側半分、かつ、皮(外側)に一番近い部分を使うと曲がらないし、強い。
(木の南側半分は、どんなに調整しても乾くと曲がってしまう)

・生木をある程度整形してから干すこと。
(乾いて切ると固くて、柄にするのが大変)

その時、木頭の師匠が、自分が弟子の時の話もききました。

「お前は頑張ってるな。この木(そばの木)の半分をやるから、お前も作ってみろ」と。
師匠がまだ弟子の時代に、自分の師匠に言われて、柄をつくってみたんだけれど、
「なんどやっても、どうしても曲がる」「なんどやっても、何日も掛けて削ってやってもダメだった」

師匠にそれをいうと、笑われて、
「そうだろう。お前にやったのは木の南側半分だ。おれも師匠にそうやられたんだよ」と。
それで、木頭の師匠も「そばの木の北側半分じゃないと曲がって使えないというのを覚えたよ」。

他にも、何年も干した木でも、良い部分・使える部分が少ないこと。
ヒノキも野ざらしにして、周りを腐らせて、芯の強い部分を使うことなどなど。

手間も技も知識も使い、時間も掛けて、はじめて木で何かが創られる。
なおかつ、急峻な山の中で、沢山の木を見て回って、作るものに最適な木を探すのは大変です。
すごい!!

そばの木の葉
そばの木の葉。葉の周りに小さなギザギザがあります。

これがそばの木
これがそばの木

そばの木の幹は椿に似ていますが、違う点は、木の皮がバリバリと裂けているところ。
あとは、結構幹が曲がっているので、真直ぐな部分が取れるのはほんの少し。