大物猪で、ラーロウに生ハムづくり

蒸したラーロウ。味も良くプリプリの食感です。

12月24日に獲った90㎏超の猪。
尾根で正面から一発撃った後、足をバタバタ。その勢いで狭い尾根の上から急斜面のシダの中30mも転げていきました。血抜きに降りると倒木の下に頭が入って止まっていました。

引き上げようとしても、横に押しても引いても、なかなか動かせません。すでに3時半過ぎ。山は暗くなり始めて、降りる途中で暗くなっては困るので、その日は血抜きまでにして、山を降りました。

翌日は小雨が降る中、朝から山を登り、現場到着。その場で腹を出し、手足を四本、腹を二つ、背中を二つ、それに頭と分けて袋にいれました。


けれども、急斜面なので、袋を下げて上がることが容易ではありません。
一度尾根に上がって、リュックの中の20mロープを持って斜面を10m降りて、杉の木にロープを結び、20m下の袋を1~2個づつ上げました。そこから、また10mロープを張りなおして、袋をすべて尾根まで上げました。すでに汗だく。
でも、ここはまだ下まで1時間のところ。ここからピストンしながら山を下り、なんとか車に猪をすべて乗せることができました。

苦労して下ろしてきた大猪は、もちろんお尻ももも大きいので、生ハムの原木にぴったり。背中の鎧だって塩漬けから風に当てて燻製に(ラーロウに)して、煮込みやスープに入れたり、蒸してから炒めものに使ったりすれば、プリプリして燻製の香りもしてとても旨いんです。もちろん、子供たちも大好物です。(写真:腹部の肉だって、美味しかった)

塩漬け、塩抜きから、冷燻もうまくいき、今は風に当てて乾燥・熟成していることろです。
来年の今頃には、美味しい生ハムが食べられそう。楽しみです。

猪の太ももで生ハムの原木づくり。塩と胡椒して10日後、塩抜きして風に当てたところです。
猪の太もも。塩と胡椒して10日後、塩抜きして風に当てたところです。
猪の鎧の部分でラーロウづくり
鎧の部分も、軽く塩と粒胡椒をしてから乾かし、燻製して、風に当てて10日ほどで出来上がり。もっと干せば長期間もちます。
美味しさの秘密は、良い肉を使うことと燻製前に風に当てて良く乾かすこと。
美味しさの秘密は、脂のついた肉を使うことと燻製前に風に当てて良く乾かすこと。
猪のアバラは、シンプルに焼いても旨いんです。とっても。
猪のアバラはこうやって、炭火でシンプルに焼いても旨いんです。とっても。

腹の肉でで作ったラーロウ
腹の肉でで作ったラーロウ
焼いても旨いラーロウ
焼いても旨い。

火のある生活

キャンプでも
キャンプでも

薪ストーブや火鉢がある生活は、なかなか楽しいですよね。揺れ動く火を眺めるのも、熾火(おきび)のパワーに驚くのも、炭でお餅や芋や銀杏を焼くのも楽しい。

準備だって楽しい。山で木を切ってくるのも、玉切りにするのも、薪割りも。余った木を乾かしておいて、鉈や鎌、斧の柄にしたり。本棚や人形や道具掛けを作ったりもできるし。

薪を集めるのが大変なら、囲炉裏がいい。薪ストーブに比べて、くべる薪は1/5程度だし。山に落ちている杉の枝で十分。煮炊きもできるし、上に藁の束を吊るせば、燻製だって出来る。やっぱり、いいなぁ。
ということで、今年の夏にでも囲炉裏をお座敷に作ってみようかな。暇を見て、畳を上げて床下を覗いてみます。さて、どうなるかな?

銀杏も美味しい。
紫芋で焼き芋
紫芋で焼き芋。怪しげな色ですが、旨い!
火鉢で豆餅を焼いてます
火鉢で豆餅を焼いています。
ラーロウを薪ストーブの火で焼いています。
ラーロウを薪ストーブの火で。

すこしずつ春らしく

田んぼの溜水には、ヤマアカガエルの卵。山の沢には、タゴガエルの鳴き声が響いて、とうとう日当たりの良い土手には、フキノトウが顔を出しました。

去年から作り始めたフキ味噌。その旨さがたまらんので、また今年もフキ味噌に。炊きたて熱々のご飯と一緒の食べるフキ味噌は、子供たちも大好物です。

フキノトウはフキ味噌に
うちでは、フキノトウはフキ味噌一択です。
沢の岩間でガゴガゴ鳴いているタゴガエル
沢の岩間でガゴガゴ鳴いている、タゴガエル
ヤマアカガエルの卵
ヤマアカガエルの卵です。親はひゅるひゅるひゅると鳴くんです。

木工に挑戦

薪用の樫の木から伐り出した木べらです
薪用の樫の木から、楔で切り出した板で作った木べら

せっかく周りに木がたくさんあるので、薪にするばかりじゃもったいないと、前から木で何か作りたいなと思っていました。でも、やろうと思うとなかなかハードルが高い。なので、気楽に始められるものをと…。

庭に半分埋まっていた斧。刃は錆びて、柄は朽ちかけていたので、刃を磨き柄を樫の木で作りました。これは普段もやっているのですが、木工とはイメージが違います。

そこで、次に作ったのは道具掛け。薪ストーブに使う火ばさみや火鉢で使うトング(火箸の代わり)、炭や灰を掬う十能(小さいスコップみたいなやつ)をまとめて掛けられるように。

それから調子に乗って、料理に使う木べらまで。こちらも、樫の木で。白い木肌に、薄い線の入った木目が美しく、ワンポイントに枝のところの節も入れてみました。写真は製作途中のものですが、さらに鉋がけをして薄くし、オイルを塗って防水加工まで。

次は、木のスプーンや椅子、机に小屋、オートマタなんでのもいいなぁ~。

木の人形
これは、起き上がりこぼしみたいな人形です。
薪ストーブに使う道具掛け
こちらは、薪ストーブに使う道具掛け
庭に落ちていた錆びた斧。刃を磨いて、腐っていた柄を樫の木で作りました。
庭に落ちていた錆びた斧。刃を磨いて、腐っていた柄を樫の木で作りました。

2020年末~2021年1月は寒かった。

粉雪でなかなか丸まらなかったけれど、ようやくできた雪だるまです。
粉雪でなかなか丸まらなかったけれど、ようやくできた雪だるまです。

立ち寄った郵便局で、12月に郵便局長さんから「昔は、赤松川の〇〇までは凍ったもんだ」なんて話を伺っていたら、年末から1月末までは、冷え込んでとても寒かったんです。
1月には、「こんなに寒かったことはない」っていう話になったくらい。

私自身も、川が凍ったのを始めて見ました。
移住してきてから雪も初めて積もりまた。徳島の南部に来てから、雪が降るのをず~っと待っていた子供たちは、お椀やお皿を頭にのせて、雪を集めるために家の前の田んぼを走り回っていました。
一方で、水道管は凍って破裂するし、雨は降らずに水が足りなくなるし。

なかなか冬らしい冬でした。

ちなみに破裂した水道管は、使っていない風呂小屋の奥だったので、小屋にあったバルブとキャップで水を止めて、応急処置することに。
(近くのDIYストアでは、塩ビ管や継ぎ手は、売り切れて全くありませんでした)

白く色づいた山で、動物の足跡を追いながら歩くことも出来たし、薪ストーブや火鉢の有難さも感じられたし、寒い冬はいいもんでした。

赤松川が凍った!
赤松川が凍った!
霜柱
田んぼの霜柱です。
火鉢でお餅
火鉢でお餅もふっくら
子犬たちも大喜び
子犬たちも大喜び
家の横の山の様子
家の横の山の様子

はじめての産まずの雌

猟犬3部門の内、2部門で日本一になったTさんに誘われて、巻き狩りに行きました。
その日は、小さい猪たちや鹿に猟犬たちが散らされて、5人タツで獲物を見たのは二人。

一人は一番山の上。鹿三頭が山を抜けたところとまた戻ってきたところ。遠くて撃てず。
そして、一番下にいた私のところに来たのは、猪。
ガサガサと大きい音がしたと思ったら、左からトットコ、トットコ。距離10m。
こちらに気づいていなかったので、銃口で5m追いながら、溝の前で方向を変える瞬間に

「ズドン!」

獲れたのは、45㎏の産まずの雌でした。
単独猟で、年末にとれた80㎏オーバーの雄に続いての猪。
今期は鹿より猪の方が多くなりそうです。

産まずの雌猪
まだ子供を産んだことのない雌猪
撃った後、溝へ
撃った後、溝へ
その夜は、焼肉です。
その夜は、焼肉。
産まずの雌の肉は柔らかいんです。
柔らかい感じが伝わりますか?
鉄砲ぶちで肉屋さんの方お奨めの首下のつぶつぶした部位。これをアテにすると、お酒がいくらでも飲めるのだとか。
鉄砲ぶちで肉屋さんの方お奨めの首下のつぶつぶした部位。これをアテにすると、お酒がいくらでも飲めるのだとか。