連日の雨の後、やっと罠に掛かりました。
ウリ坊の斑点が消えて、冬毛になったばかりのような奴が。
息子も連れて、救出作戦の開始です。
青いビニールシートを上から被せて、二人でまず押さえる。目が見えなくなった時点で、動かなくなるので、あとは右前足に掛かったくくり罠を外すという流れでした。
息子が首と顔をビニールシートを抑えている間に、私が罠を外します。
「ブヒー!」と小さい声を上げた後は、じっとしたまま。それでも、隙があれば全力で走りだしそうな気配が伝わってきます。
それでも、バネを留めてあるネジを緩めてから、前足のワイヤーを外し、息子に合図をします。
「谷側ではなく山の方へ走るから、気を付けて」
「行くぞ!」
「それっ」
だだだだだだっ…
ウリ坊は、一目散に森の奥へ駆けていきました。