猟犬の引き綱(リード)つくり。

陸が来てから2か月が過ぎ、最初に作ったリードが古くなってきたので、新しいものに交換です。

そこでの綿の紐(三つ打ち8㎜)を使って、引き綱を作りました。
といっても、人間の手元と陸の首元は、さつま編みにして輪をつくるだけ。

1)紐の両端を15㎝ほど解いて、それ以上解けないようにテープで止めます。
(そのとき解いた紐の先も、それぞれテープで止めると作業がしやすくなります)
2)手元にくる方の輪のサイズを決めたら、繋ぐ先の紐(案である紐)を緩め隙間を作りながら、解いた3本を順番に通していけばOKです。(検索:さつま編み)
3)犬の首元に来る方には、首輪につけるスナップを通してから、同じようにさつま編みで輪を作ります。

猟犬の引き綱づくり
さつま編みで猟犬のリード作り。

ナメコ汁と平茸と鹿肉の炒め物

天然のナメコとキクラゲの味噌汁
いい香りです。

ナメコとキクラゲの味噌汁
天然のナメコは量が少なかったので、前日に採れたキクラゲと一緒に味噌汁に。
ヒラタケは半分をニンニク醤油で玉ねぎのスライスと一緒に漬けておいた鹿のもも肉と一緒に炒めました。

こちらも香りと歯ごたえがあって美味しい。

ヒラタケと鹿モモ肉の炒め物
ヒラタケは半分をニンニク醤油で玉ねぎのスライスと一緒に漬けておいた鹿のもも肉と一緒に炒めました。
残りの半分は、バターソテーにする予定です。

天然のなめこと平茸(ヒラタケ)を発見

ついに天然のナメコを発見しました。

長年の夢がまた一つ叶いました。それは「天然のナメコを採ること」。横浜から移住してきて二年目にして、次々といろんなことが…。有り難い限りです。

キノコを見つけるには、それにつく菌と木がないとどうしようもありません。
それが、猟の山歩き中に気になる木が倒れていたのです。1ヶ月経ち、そろそろ何か生えてくるかなと思っていたところ、なんとナメコでした。まだまだ、小さくて量も少ないですが、これからも生えてきそう。
キノコが好きな人には、この嬉しさをきっと分かってもらえるはず。

そして、なんとヒラタケも同じ日に発見。
ヒラタケは寒茸とも呼ばれるキノコで、こちらも寒い時期に採れます。そして、これも旨いんです。
大きく開いたものも多かったんですが、食べ応えあります。こちらはスーパーの袋(大)に半分くらい。

子供達と一緒に、鹿肉餃子を作りました。

使う材料は、ニラ、キャベツ、長ネギ、冬のシイタケ、そして鹿のセミ(背ロース)です。

先日頂いた餃子鍋。ポウピャンを作るには、まだまだ修行が必要だし、でも餃子鍋は使ってみたい。ということで鹿肉餃子を作ることに。しかも120個。

材料は、雄鹿のセミ(背ロース)を半分(700gくらい)に、ニラ2束、キャベツ半分、長ネギ1本、冬のシイタケ一握りで掴めるくらい。
*鹿肉のスジは、そのまま使用して構いません。7~8分くらいの蒸し焼きでも、子供が噛めるくらい柔らかくなります。

野菜やキノコを微塵切りに。
野菜もキノコも微塵切りに。

おいしい鹿肉餃子の作り方

1)野菜類をすべて微塵切りにします。
2)鹿肉はミンサーに2分くらい入れてひき肉にします。
3)微塵切りにしたのと肉を粘りが出るまで混ぜます。

お好みの細かさに。
鹿肉のひき肉
粘りが出るまで混ぜます。
粘りが出るまで混ぜます。
120個は、だいたい洋食皿4枚分です。

あとは、どんどん包むだけ。子供達と一緒に包めば、楽しいしもっと美味しくなります!

立派な餃子鍋。一度に60個入ります。4人前くらいが一度に出来るので便利!!
餃子鍋にならんだ鹿肉餃子です。
良い眺め。
鹿肉餃子できました。
できました:)。

北京ダックとポウピャン(春餅・シュンピン)の作り方

頂いた立派な餃子鍋と中華包丁
立派な餃子鍋と中華包丁まで頂きました!!

先日の東京出張で、某グローバル企業の役員さんとお会いした後、築地福新楼の元料理長さんに北京ダックとポウピャン(日本語では春餅(シュンピン))、そして甜麺醤の作り方を教えて頂きました。

シュンピンとは、北京ダックを包む皮のこと。
今では、ほとんどのお店があるシュンピン作りの会社から仕入れているのだとか。(そこの裏話や甜麺醤の開発の話なども面白かったのですが、それは別の機会に…。)

北京ダックの作り方
(猟をする方は、マガモやカルガモでお試しください)

1)中華鍋や大きめのフライパンに水2L, 水飴と酢大さじ二杯を入れ沸騰させる。沸いたら、処理した鴨(*1)に何度も掛ける。少し色が変わってきたら、干す。パリッとなれば2~3時間でも、1日でもOK。

(*1)お尻から内臓を取り除き、可能ならお尻を縛る。(縛るときに空気を入れてお腹を膨らませると、お店の北京ダックになります)あとで寸胴にぶら下げるので、顔はそのままででもいいし、顔の下で切ってもOK。

2)寸胴は(ドラム缶でもOK)筒状にしたものを使います。直接コンロに載せる(*2)。かつ窓を作り、鴨の焼き加減やお湯の量を確認できるようにする(*3)。寸胴の上の両端に穴をあけて、棒を通して鴨を吊り下げます。コンロの上には鍋でお湯を沸かしながら、上の鴨に中まで熱を通します。このとき鴨がお湯に触れないようにしてください。中火や強火で1時間。
中火や強火どちらでもいいですが、寸胴のなかの酸素がなくなって火が消えたり、鍋のお湯がなくならないようにしたり、鴨が焦げないようにしてください。
中まで火が通ったら出来上がります。パリパリになります。

(*2)筒状にした寸胴の上も蓋をするので、火が消えないように注意が必要です。
(*3)窓を開けて確認するとき、火が出てくるので火傷しないように気を付けて!

3)食べる直前に熱い油を掛けて、もう一度パリパリにしても美味しいです。
もしくは#2が終わった時点で冷凍保存した場合には、解凍した後、熱い油をかけて温めなおしつつ、もう一度パリパリにすると美味しくできます。


ポウピャン(春餅、しゅんぴん)の作り方
1)ポウピャン(春餅、しゅんぴん)は水と小麦粉を30分から一時間くらい練って、手につくくらいになるとよいです。
(ドロドロ、べたべたの状態から、手で持ち上げられる緩い塊状になるまで)

2)これを熱く焼いた餃子鍋に油をひいて、きれいに落としてから、鍋の真ん中においてぐるっと回す。
クレープのように一枚になるようにする。何度も餃子鍋に付けずに、一度でやるのがコツです。
端が反ってきたらひっくり返す。そしてすぐ取り上げると出来上がりです。

料理長は左手で緩い小麦粉の塊を常に回しながら、右手で春餅を返したり、皿に移したりするんだとか。凄い…。


甜麺醤(テンメンジャン)の作り方
材料は、八丁味噌1kg、ハナマルキ1kg、砂糖1.5kg、水。
水の量は練りやすく出来上がりの状態の粘りをイメージして入れる。

1)すべての材料を入れ混ぜる。

2)胡麻油、ニンニク、生姜を入れ中華鍋や深いフライパンで香りをつけてから、この上に上記を混ぜた味噌を入れて、中火で練ること1時間。焦げないように、目を離さずに練りながら。
火を通して、時間を掛けて練ることで、深みのある美味しい甜麺醤になります。しかも長持ちします。





一日三頭!

この日は朝8時過ぎに猟場に到着しました。
1月も下旬に入り、冷え込み続きで期待できます。

一頭目
林道から山に入って20分が経った頃、沢沿いを歩いていると、奥の峰と右側の尾根のところで「コー、コー」と猿が鳴いています。

そして、ガサッという軽めの音がしました。
「猿が木から下りて、別の木にでも移ったかな?」と思ったら、続けてガサッガサツ

音は、傾斜が60℃はある左上の斜面の上から。谷の底にいる私には、何が動いているのか見えません。すぐにしゃがんで、地っと身を潜めます。
葉っぱを探る音は、5分ほど続いたり止んだりですが、運のいいことにこちらに近づいてきます。

音を立てないように三歩進み、木の後ろへ隠れて立ち上がります。
ここからは30mの撃ち上げですが、その奥には安土があります。

谷からの撃ち上げ30mでしとめたウリ坊
急斜面の瓜坊

ちらっと猪の背中が見えました!そのまま構えて、姿が見えるのを待ちます。
そして、足から上が見えたところで、首元へ「ズドン」

15㎏弱のウリ坊でした。
腹を出して沢につけ、奥へ進みます。

二頭目は、そこから10分ほど沢を登った先の開けた谷でした。
枝尾根の向こうから、またガサガサガサと音がします。今度はさっきより音が大きい。
姿を見ようと、少しずつ尾根に近づいて向こう側を覗くのですが、灌木とちょうど差してきた太陽の光で、どこにいるかさえ掴めません。

枯れ枝でできた盛り上がりの向こうから出てきたウリ坊
枯れ枝でできた盛り上がりの向こうから出てきたウリ坊

しゃがんで近づいてくるのを待っていると、今度は奥へ移動しているようです。
ついに音がしなくなって5分。

今回は駄目だったがと、ゆっくり枝尾根を越えると…。

なんと左側斜面の溜まった枝のところへ、サッと隠れるやつが!
しかも、その枝や葉の溜まった山から、ちょっとだけ背中が出ているじゃありませんか。

じっと待つこと2分。
何事もなかったかのように、瓜坊は奥へトコトコと歩き出しました。
すかさず首元へ「ドンッ」
大物の猪は出なそうだったので、途中で沢につけたウリ坊も抱えて山を下りました。

三頭目はワナでした。
一昨日ワナの位置を変えて初の見回り。まさか一日三頭はないだろうと思っていたら…。

そのくくり罠にかかっていたのは、立派な三段鹿でした。
このしかも50kg越えです。

50㎏超の三段角をもつ鹿
立派な角をもった鹿。足元のワイヤーが木に絡まって倒れていました。

そばにあった2mほどの高さの細い木にワイヤーが絡まり、立ち上がれずにいました。
今期はなぜか罠にかかるのは、立派な三段角を持つ雄ばかり。
いまのところ雌鹿は、銃で仕留めた一頭だけです。

やっと冷え込んできたので、朝早めに猟に出れれば期待できそうです。

昨年の一年目は、50㎏くらいの猪がドスドスと谷の向こう側を走っていくのを見てから、実際に一頭目の猪を撃つまでの苦労を思えば、二年目はあまり猟に出れていないにもかかわらず、なかなかの成果です。

山から獲物を下す苦労は相変わらずだけど…。

猟犬の訓練

猟犬リクと軽トラに乗って山へ出かけます。
4ヶ月経ち、凛々しくなってきた陸

海部犬のリクも生後4カ月を過ぎて、ぐっと凛々しくなってきました。
朝晩の散歩で、河原を走ったり、山を散策したり、砂浜を駆けまわったりと楽しく過ごしています。
その中で、猟のときの訓練も行います。
・リードを短く持った時には、飼い主の前を歩かないように。
・左手にリードを持ったら右側に回らないように(その逆も)。
・下り坂では引っ張らないようにゆっくり歩くこと。

その他では、
・猟犬を人間嫌いにしないように、子供たちに触ってもらう。
・餌を食べるときに撫でる。
(猟で猪や鹿を噛んだ時に、すぐに引き離すことができるようにするため)

山での陸


今日はそんな訓練の一環で、軽トラの後ろに乗せ、一緒に罠の見回りへ行ってきました。山では、いつも嬉しそうに動物の臭いや痕跡を探します。

鹿肉のカタルーニャ風シチュー(徳島のスダチを使って)

鹿肉を使ったシチュー
  • 今回は、雄鹿の背ロースと内ロースを使ったシチュー(4人前)です。

1)5ミリの厚さにスライスした背ロースと3センチ幅に切った内ロースを小麦粉をつけて油で揚げます。

2)圧力鍋に、ココナッツミルク1缶、トマト缶1つ、鳴門金時2本(5㎜スライス)、那賀町の冬のシイタケ2袋(小さめのシイタケ20個くらいを各4つ切りで)、人参2本、玉ねぎ2個をお好みで切り、15分ほど圧力を掛けずに煮込みます。

3)上記の1)と2)を合わせて、塩で味を調えます。味に深みを出したいときにはだし汁を加えます。

4)今度は圧力をかけて、15分ほど煮込みます。

5)最後に徳島のスダチを入れて酸味を加えれば出来上がりです。

ロースの周りにスジがあっても、そのまま使ってで大丈夫です。鹿肉のスジ部分は、も煮込めば比較的短時間で柔らかくなります。

スダチの酸味と鳴門金時の甘味のバランスが楽しい一品です。

狸も痛そう。

猟をしているとき、ときどき藪漕ぎをします。
動物の作った道(通い)を行くだけでなく、追っている獲物の先回りをしたり、新しい猟場を見つけるためだったり、尾根の向こう側へ早く行くためだったり。

そんな藪漕ぎのときに一番厄介なのが、いばらのトゲです。
それは動物たちも同じ。
このタヌキもかなり痛かったろうと思います。

皮膚ごとごっそり茨にひっかかってました。
皮膚ごとごっそり茨にひっかかって、かなり痛っただろうに。

尻の隣をモグラが…。

最近は、渉猟(歩き回って猟をする)しながら、鹿狙いの時には、30分ほどじっと獲物が来るのを待つこともあります。

鹿は耳が良いため、100m先からでも簡単にこちらの足音を聞きつけます。
そのため、鹿がいそうな場所で、もしくは鹿が通りそうな場所へ先回りして、忍んでおくのです。そんな待ちの時間には、コゲラやメジロなどの鳥や時には猿などもやってきます。

そして、この日は何とモグラ。

どこからともなく、「ガサゴソ、ガサゴソ」
近そうなのに音は小さく、どこから音がするのかしばらく分かりませんでした。

きょろきょろしていると、お尻の横の葉っぱが、ぐぅーと持ち上がりました。
止まったと思ったら、またぐぐっと浮いたり沈んだり。
「ブチブチブチっ」根っこが切れる音がして…。

こんな時は、猟をしているのも忘れて、思わず吹き出しそうになってしまいます:)。
色んな動物の生活の様子が分かる。森の楽しみの一つです。