猟犬、リクの餌づくり

陸も4カ月、ぐっと大きくなってきました。
陸も4カ月、ぐっと大きくなってきました。

今日は、陸の餌を小分けして、作り置きします。

削っても、まだ太い。
削っても、まだ太い。

うちに来てから3週間、生後4か月になり、リク(陸)もぐっと逞しくなってきました。朝晩の散歩中、河原ではカニを探し、飛び跳ねて上から押さえます。鴨やシラサギがやってくると、必死に追いかける。段々猟犬らしくなってきたかなと。

そんな陸のために、鹿や猪の肉を用意しているのですが、今回は先日ワナで捕まえた三段角の鹿の首です。大人の太ももくらいあるので、ここから肉を取っても、4~5食分にはなるんです。

鹿の骨は、犬に良くないとのことなので、代わりに猪の骨をあげるのですが、犬小屋に咥えていって大事にしまっていたり、持ち出しては齧ったりと、とても喜んでいる様子です。内臓は、鹿猪とも、心臓と肝臓、気管など、小腸・大腸以外を与えています。どれも嬉しそうに食べるので、山から頑張って下してくる甲斐があります:)。

なかなかの量です。
なかなかの量です。
削り終わり。
削り終わり。

雄鹿は鳴かず、跳ぶのみ。

昨年、子猪にであったところです。高台になったところでは鹿の糞もよく見る場所の近く
昨年、子猪にであったところです。高台になったところでは鹿の糞もよく見る場所の近く。

今日は、雌鹿を撃てなかった昨日の悔しさを晴らすつもりでした。
第3の猟場へ。

北西へ尾根沿いに、急な登りで1mを超えるシダの藪漕ぎもありながら3時間歩いたところで、尾根(北側)の下10mあたりの通いを歩いていました。
枝尾根を挟んで、私は登り、向こう側も登りです。
そこでなんと、二段角の50㎏を超える鹿と5mの距離でばったり!まさに目の前。

お互いに見つめ合うこと2秒間。こちらは腰のところで銃を抱えたまま。一度は目を閉じてやり過ごそうかとも考えて、目も閉じましたが、近づきすぎて誤魔化せなさそう。

正面を向いている雄鹿の首は、大人の太ももよりも太い。両肩もがっちりしていて、焦げ茶色の冬毛も立派です。こちらの様子を真っ黒な目で見ています。
ゆーっくり、銃口を正面に向け、安全子を押します。狙いは首の付け根です。人差し指を引き金にかけて、引き金を引く瞬間、雄鹿はその動きを見逃さず反転して…。

ドン、ドン。

2連発。けれど一発も当たらず。
すぐに走って追いますが、5m先の枝尾根を越えてみると、もうどこにも姿は見えず。

メス鹿と違って、ひと声も鳴かず、足も速い。というか、消えてしまったかのよう。

実は、この5分前にも、尾根下から藪のある尾根へ上ったとき、藪の向こう側でドスドスドスと大物が逃げていきました。距離にして2m在るかないか。もちろん、藪を体に絡ませながら、20m程後を追いましたが、その姿さえ見ることができませんでした。これも鳴かなかったところを見ると、雄鹿だったんじゃないかと思っています。

この尾根付近は、今年の夏だったか、フクロウを見た場所でもあります。
奥へ奥へ山ばかり。そのため人が入らず、動物の姿も濃いようです。

鹿を先に見つけたけど、引き金引けず。

尾根沿いはこんな風景です。
尾根沿いはこんな風景です。

4日ぶりの単独忍び猟。この日は、朝からしとしと雨が降ったりやんだり、午後からやや強くなってきました。

午前10時ごろ尾根に取り付いてから、尾根沿いに北へ4時間歩いた、猟場の一番奥でのこと。一本曲がる尾根筋を間違えてから下りへ入ったところでした。灌木と岩場が混じる下りを10m進んだところで、正面やや左30m下にゆっくり動く黒いものを発見!

40㎏超のメス鹿です。
左から右の谷側に向かっています。

すぐに銃を構え、右足の上あたりに狙いをつけます。
灌木の間に大きな体が見え隠れしつつ、鹿は、一歩、二歩と進んでいきます。

用心金(ようじんがね:不意に引き金を引かないように引き金の周りにある枠)の前方にある安全子(英語でsafety lock)のボタンを右手の人差し指で押して解除します。

三歩目。灌木の間に再度見えた鹿の肩口へ向けて、引き金を引いて「ドン」と撃つところで、なぜがそのまま安全子をもう一度押す。

「あっ」

四歩目は、もう岩場と灌木が邪魔になって撃てず。
その先は尾根からはもう見えません。

やってしまいました…。
音をできるだけ立てないように3mほど下りて、見まわしましたが、木々と雨のため森が暗く、足音もでないため、見つけることができませんでした。

安全子を押した後には、自分のあんぽんたんな行動に思わず吹き出しそうになりました。

そして、「くっそー!」

躊躇なく狙いをつけて撃とうとしたまでは良かったんですが、まだまだ咄嗟の時の銃の使い方がバタバタしているようです。(特に、引き金を引くところは、チャンスがない日が続くと忘れてしまうよう)

ちなみに、もし撃ったとしても、この下りからこの鹿を上げて、さらに引いて、担いで麓まで下したら、その頃にはもう山は暗くなってたことを思えば、どちらに転んでも良かったかなと、自分を慰めています。が、前週から姿を見なかった獲物を前に、やっぱり残念です。

シーズン初めに1回。
いい失敗にします。

報告会へ参加:ドキュメンタリーを製作し自然と暮らしを守る!北米3000kmユーコン川カヌーの旅

先日、新居拓也さんのドキュメンタリーを製作し自然と暮らしを守る!北米3000kmユーコン川カヌーの旅の報告会へ参加してきました。

現地での貴重な体験談、とても面白く聞きました。料理やお酒も美味しかったです。ごちそうさまでした。
参加者の方々も、面白い方ばかりで朝3時ごろまで話し、陽が上がったら川塾の塩崎さんたちとご一緒させていただき、吉野川のスジ青のりの育成場を川船で見てきました。

クロクマの足跡
クロクマの足跡
地図などの資料
地図などの資料

今日はサルナシ。鹿ナシ、猪なし。

午前中、長い急斜面を登ったあと、小さい枝尾根を抜けて一息ついた瞬間です。
30m先の40㎏ほどのメスジカ三頭に走られました。灌木の隙間に一番後ろのお尻が一瞬見えただけ。後は、灌木だらけで、隙間がないほど。

午後は、海際へ。禁断の絶壁へ行ってみました。昨年から行ってみたかった場所です。鹿がいるのは分かっているのですが、下へ下るだけ。しかも急斜面。撃った後のことを考えると、通常はあり得ないのですが…。様子見もかねて。

山ぶどう、アケビ、そして、サルナシが所々で絡み合っています。
11月下旬で、実がついているのは、サルナシだけ。
まだ硬いもののありましたが、熟れているのは甘酸っぱくて美味しい。猟の合間に喉の渇きをいやしてくれます。

サルナシの蔓と実
サルナシの蔓と実
キウイの元です。
キウイの元です。

三頭の子猪に軽くひねられました。

昼前から見事に晴れました!
昼前から見事に晴れました!

2度目の猟期、今日は出猟二日目です。
朝から小雨が降る中、肌寒く、様子を見ながら出発しました。

山に登り始めると、小降りになったり、急に強くなたりと不安定な空模様です。
けれども天気予報は、午後から晴れ間がでるとのことだったので諦めず、山の中腹に続く枝尾根と谷を攻めます。

2時間半ほど、雨に濡れながらの登山でしたが、昼前からぺかーっと晴れました。足元は雨で湿り、音が出にくい。木漏れ日が影を払い、暖かい。絶好の猟日和となりました。

でも、まだまだ山には餌が多く、山の中腹以下の高さでは、大きい猪や鹿もあまり期待できなそうです。

そんなか、枝尾根の中に鹿が好きそうな木漏れ日を良く受ける張り出した高台がありました。
鹿の角跡や糞がたくさんあります。
15分ほどここに潜んでいましたが、足音や餌を食む音は聞こえません。

そこで、移動しようかと3mほどあるいたところに、今季初の猪の糞を発見!新しいかどうかを確かめようと屈んだとたん、

「ブシュ!」

いま来た高台の10m下からこちらへ歩き出していた2匹の子猪(20kgほど)が、高台の枝尾根へ走り出していました。尾根向こうに逃げ去るまで1秒足らず。後ろの猪に狙いをつけるか付けないかのところで、姿が消えました。

雨の後は、人間の足音も小さくなりますが、もちろん動物の足音も聞こえ難くなる。

忘れてました…。

この日はもう一頭、恐らくウリ坊くらいの小さいやつにも、3m上の崖の小径をブシュと一息されて、ととととっと、逃げられました。

いずれも、猪に先に見つけられてしまうという、情けない結果に。
(いつも、猪は耳も目もあんまり良くないから、単独・犬なし猟には最適といっているのですが)

でも、この猟期初めの失敗が、後半に生きてくる。
そう信じて、次も頑張ります:)。

今日は合計6時間の猟でした。

 

田圃でサッカー

青空サッカー
青空サッカー

隣町にあるフリースクール(トエック)に見学に行きました。
青い空の下、氷鬼をやって走り回ったあと、裸足で子供達と田んぼでサッカー!

高校までサッカーをやっていたお父さんもいて、本格的な対戦になりました。もちろん子供達はエンジン全開で走る走る。

久しぶりに田んぼでの遊びを満喫しました:)。

 

2018年冬、猟解禁

今年も11月15日から猟が解禁になりました。
昨年は猟場に出るのが1ヶ月以上も遅れたため、今年は初日から出てみました。

結果は、ゼロでした..。
一方で、なかなか順調な滑り出しかなとも思っています。

◇20kgほどの猪を開けた谷で発見。
「ブシュ!」小走りで、すぐにシダの藪の中へ。

大きな杉や雑木が2m間隔ほどで、日が差し込む広い谷部分で、「ここはいそうだなぁ」と見まわしていると、左隅30m下の端を小型の猪が小走りで通り過ぎていくところでした。そばにシダの藪があり、1秒半で姿が見えなくなりました。あと1秒あったら…。

◇尾根筋で、肩口から2mくらいのところを雉に追い越される。

サルの群れ目指して、沢の近くの尾根を登っていると北側の谷で、小動物が動く気配がありました。気にせずに尾根を進んでいると、尾根下からきれいなキジがすぐそばを飛び去って行きました。今年はキジや鴨も撃ちたいなぁ。

◇猿の群れの前にうまく遭遇。4匹を射程圏内に。

30m前後で狙いも定めるも、谷側からの打ち上げの位置だったため、撃てず。
(正直、ちょっとホッとしました)
サルは賢い。こちらが待ち伏せしていて、全く動いていなくても、木の幹越しにじっーと観察しています。(派手な黄色やオレンジの服を着ているので、すぐに居るのがばれるのですが)
そして、
ちょっとでも動き出すと、さーっと声もなく奥へ移動していきます。

でも、本当にサルを撃てるか?
農作物の被害も大きく、群れで一斉にやってくる猿たち。「何とか減らして」と多くの人に言われますが、半矢になると、じっと目を見て手を合わせ「助けて」と言わんばかりに拝むのだそうです。ん~。

【追記】
今年猟一年目の仲間から、夕方電話がかかってきました。
「やっほーい!マガモ撃ちました」
一年目の初日から、凄い。そして、羨ましい…:)。

 

探検部の基地、改修工事(5カ月目)

天井南側
天井南側

天井の板張りで、技術的に一番難しい部分。
南側の梁の周りに板を張り終えました。

まず、三カ所で梁の周りの断熱材を垂木のサイズに合わせてくり抜き、梁のすぐ横に新たに垂木を打ち付けます。それから、梁を挟んだ両側に同じ高さで平行に板を張るんです。

両側を同じ高さで平行に保ちつつ、さらに梁の上で、一枚の板を平行に通して打ち付けます。
天井や梁の歪みも、垂木の凸凹もあるのですが、梁を挟んだ両側を二本の水糸だけを使って平行を出していくのが難しい!

板は一枚2mなので、真ん中で仮止めして、何度も梯子に掛けた道板を右へ行ったり、左へいったり。
仮止めした釘を抜いて、板の上下の位置を直し…。
次の段、その次の段の天井板に歪みやずれが無いか。上に上に板を仮止めして増やしていきながら、ずれが出れば、下の段に戻って、一つ一つ直していきます。

とにかく、地道に、正確にやっていくだけ。

でもここまで来たら、あとは北側も南側もどんどん上へ向かって張っていけばいい。
二つの梯子の間に張った道板から落ちそうになり、落ちる前に自ら飛び降りたり、なんてこともたまにありながら、板張りも板についてきました。天井も、天井らしくなってきました:)。

自然のままの木の形を活かした梁なので、凹凸あり。梁の上下・左右で太さが違う。
そのため梁の前後では、天井板に加工が必要ですが、これまでの道のりに比べれば、簡単です。

あとは、3mを超える高所から落ちないようにだけ、気をつけないと。
技術や体力よりも、一人作業では、これが一番心配です…。

天井北側
天井北側
薪ストーブの場所
薪ストーブの場所に砂利を投入開始です。

木槌の柄について

先日、木頭の師匠から木槌の柄や作り方について、教えてもらいました。

・柄には、粘りがある木を使うこと。
・そして乾いても曲がらない部分を使うこと。

「この辺では、「そばの木」を使う」と。
・切ってから、10年くらい干しておくと一番いい。
・木の北側半分、かつ、皮(外側)に一番近い部分を使うと曲がらないし、強い。
(木の南側半分は、どんなに調整しても乾くと曲がってしまう)

・生木をある程度整形してから干すこと。
(乾いて切ると固くて、柄にするのが大変)

その時、木頭の師匠が、自分が弟子の時の話もききました。

「お前は頑張ってるな。この木(そばの木)の半分をやるから、お前も作ってみろ」と。
師匠がまだ弟子の時代に、自分の師匠に言われて、柄をつくってみたんだけれど、
「なんどやっても、どうしても曲がる」「なんどやっても、何日も掛けて削ってやってもダメだった」

師匠にそれをいうと、笑われて、
「そうだろう。お前にやったのは木の南側半分だ。おれも師匠にそうやられたんだよ」と。
それで、木頭の師匠も「そばの木の北側半分じゃないと曲がって使えないというのを覚えたよ」。

他にも、何年も干した木でも、良い部分・使える部分が少ないこと。
ヒノキも野ざらしにして、周りを腐らせて、芯の強い部分を使うことなどなど。

手間も技も知識も使い、時間も掛けて、はじめて木で何かが創られる。
なおかつ、急峻な山の中で、沢山の木を見て回って、作るものに最適な木を探すのは大変です。
すごい!!

そばの木の葉
そばの木の葉。葉の周りに小さなギザギザがあります。
これがそばの木
これがそばの木

そばの木の幹は椿に似ていますが、違う点は、木の皮がバリバリと裂けているところ。
あとは、結構幹が曲がっているので、真直ぐな部分が取れるのはほんの少し。