2月末から急に暖かいいが続いて、山の中でも昼間はかなり気温が上がりました。
すると、どこからともなく変な声が聞こえてきます。
猪の「ブーブー、ごっ」という野太い声ともちょっと違う。
小さい鳥たちの歌声でもない。
サラサラ、ちょろちょろ流れる沢の音とも違う。
でも確かに、谷や沢から聞こえてきます。
岩や窪みに反響しながら、ちょっと野性味あふれていて、かつ少し繊細な感じで。
タゴガエルでした。
20180301
2月末から急に暖かいいが続いて、山の中でも昼間はかなり気温が上がりました。
すると、どこからともなく変な声が聞こえてきます。
猪の「ブーブー、ごっ」という野太い声ともちょっと違う。
小さい鳥たちの歌声でもない。
サラサラ、ちょろちょろ流れる沢の音とも違う。
でも確かに、谷や沢から聞こえてきます。
岩や窪みに反響しながら、ちょっと野性味あふれていて、かつ少し繊細な感じで。
タゴガエルでした。
20180301
あれから1ヶ月。
最初の出会いから1ヶ月が経ち、
やっと大久保鍛冶屋さんを訪れることができました。
八寸の剣鉈と四寸弱のナイフ、そして草刈り鎌2本(子供用)を注文。
出来上がりまで2週間とのこと。待ち遠しいです。
後日、剣鉈、解体用ナイフと鎌2本を取りに行ってきました!解体用ナイフの柄は鹿の角にしたいので、この春山歩きしながら探しています。見つからないときには、樫の木で柄を作る予定です。
また完成したら写真をアップします。
2月末から3月に入って、ぐっと暖かくなりました。
山に入っても、どんこ以外には、なかなか大きい猪や鹿に会わないし、昨夜は雨で今朝から気温もさらに上がったので、何かキノコはないかと探し始めた途端に…。
まず、きくらげが生えた木が、目の前に二本も現れる!
きくらげは、幼稚園に上がる前から祖母と一緒に採っていたなじみ深いキノコです。
調子に乗って探していると、今度はちょっと上の方に..。それからちょっと歩くと、次は目の高さに。その上を見上げると更に!
きくらげは、乾燥した状態でどんぶり山盛り一杯くらい。はなびらにかわだけは、ちょっと古いものもありましたが、両の掌にいっぱいにとれました。
たまきくらげは、落ちていた枯れ枝に、ひとつまみ程ついていました(笑)。
ちなみに、ヒメキクラゲもよく見かけます。
しかも、長崎ちゃんぽんリンガーハットさんの調べによると、キクラゲ(多分その仲間も)は、食物繊維がキャベツの約8倍、鉄分もシイタケの約8倍。ビタミンDはイワシの約6倍、カルシウムはタケノコの約2倍らしい。タケノコにカルシウムが含まれていたとは!
(いつもありがとうございます。長崎ちゃんぽんさん:)
20180301
50kgのオス猪の背ロースを細かく切って、すき焼きにしました。
若干、発情臭がするので、肉は1㎝の厚さに切り熱湯で2~3分茹でます。これを2回。
最後は、食べるとき用の大きさに小さく切ってから、もう一度さっと茹でました。
細かく肉を切ると、発情臭も取れて、かつ、小さい子でもパクパク食べられます。
そこから、割り下に、野菜・きのこ・豆腐・白滝と共に肉も入れて10分も煮ると出来上がりです。
ちなみに写真は、半分ほど食べてからパチリ。
ついつい撮るのを忘れて、すぐ食べ始めてしまうんです…。すみません。
あえて背骨に近いアバラには、背ロースを残しておいて、スペアリブにすると…
食べ応えがあります。
そして、何といっても、うまい!
グリルした後に、食べやすいように2~3本づつ切り分けてから、がぶりっと。
200度のオーブンで20分。さらに裏返してから200度で10分。お好みで更に5分。
本当は切り分けたところも写真にとるつもりでしたが、みんな我慢できずに切り分けた途端、みんな手を出して、あっという間になくなってしまいました。
背ロースの脂が解けて、焼き目、焦げ目もあって。
食べながら笑いがでてきました。
2歳の子供から大人まで、人気のメニューです。
一番は、やっぱり牡丹鍋かな。
うまい。
特に冷え込む冬には、体が芯から温まる牡丹鍋がいいですね。
34日目
・ゴルゴ13の偉大さをあらためて知る。
・鹿が猪に替わった話。
・山が一番、足は2番、犬はなし。
◇今日は、あらためて、ゴルゴ13の凄さを知りました。
2つの猟場では、4~5時間歩いても
鹿も猪も2週間ほど姿を見ないため、新しい猟場を試してみました。
朝から曇天で、いつになく気温が高く、風もない。
使われていない段々畑を降りて、小川を超えて低山が奥へ連なるような場所。
小川を超えて対岸に入ると、猪の食み跡あり。
20mほど登ると、1m幅の小道があり、やはり猪の食み跡が所々に。
新しい鹿の糞も多い。
小道は、尾根をぐるりと回って、枝尾根を越えながら、少しずつ登っていきます。
数歩歩いては、あたりを伺いながら、ゆっくり進みます。
別の尾根を回り、10mすぎたところ。
谷向こうの尾根の斜面。距離約15m。
3m視線をあげたところに、40㎏くらいの雌鹿が不意に右から歩いてきました!
鹿と私の間には、谷を挟んで、灌木がある。
とくに目の前には5~6本に分かれた樫の木があって、
ちょうどその向こうに鹿が入ってきたのです。
「棒立ちの鹿を見つける」
ここ2週間の目標が、こんなところで達成されるとは。
(我慢して、歩いてきてよかった)
心臓は、早く、強く打ち、銃が揺れそうに感じるくらいです。
足場は、幅20㎝くらいで、40度を超える急斜面。
音を立てずに、なんとか左足を10㎝ほど鹿に向け、
腰をひねりながら、ゆっくり挙銃します。
5秒すぎ、10秒過ぎ…。
やっと、鹿が樫の木の右側に体半分出して、
向こうを向いて腰の高さにある草を食べ出す。
狙うのは、首の下の方。
(首の上の方は外しそうだし、体に傷はつけたくない)
期待と興奮で、心臓は相変わらず
ドドドドドドドドドと連打中。
ドーン!
鹿は、左へ走る(弾は外れた)。
足場も悪く、また、すでに腰を左にひねっているため、これ以上左へは撃てない。
くっーと思って、鹿を目で追う。
10mほど左へ走った鹿は、なぜか尻だけ見せて、枝尾根の向こうで止まった。
足を止め、じっと音を立てずに、隠れているつもりのよう。
「ラッキー!」と欲に駆られて、向こうの谷へぐるっとダッシュ。
(ここで走らずに、またゆっくり進めば良かったのに…)
どたどた走るもんだから、当然鹿もこちらに気が付き、跳ねる。走る。
向こうの谷に着いた時には、鹿は30m先の急斜面を駆け上がり、頂上へでるところ。
こちらは、そんな急斜面は、走れない。
また、やってしまった…。
貧すれば鈍す。獲れない猟師は、駄目ですね。
◇でも今回は、ここからが違う。
反省して冷静になる。
撃たれてもすぐに止まった鹿なら、またすぐに止まるかも。
ということで、鹿の通った後を追わず、急斜面の枝尾根をぐるっと迂回して向こう側から頂上へ向けて追うことに。
30分以上かけて、ゆっくり音を殺して進む。距離にして300m程。
尾根に上がったところで、膝くらいまでの草が茂る30㎝幅の小道があった。
そこには、20㎝幅の通いがある。
鹿の新しい糞も。
この小道を左に下るか、右に登るか。
右を選ぶ。
ゆっくり、静かに。
十分に時間を使って。
鹿が上がってきたところに出る。
山は、左右の尾根と奥の斜面に分かれる。
奥の上り斜面に向かって数歩進むと、下草の間に30㎝のすべった足跡があった。
鹿の焦りようが伝わってくる。
爪跡の先は、奥の斜面へ向いている。
尾根筋を超えて、その斜面側へ入った途端、
鹿が15m先の藪の中をバタバタ走る音が(姿は全く見えず)。
やっぱり、まだ近くにいる。
膝をついて、灌木の間から音のする方に目をやるも、
見えるのは椎や榊の低木、枯れ草がところどころに覗くくらい。
でも我慢。
膝をついたまま、音を聞いていると、今度は、左上の尾根からガサッ。
ガサ、ガサッ。
距離は、20mもない。
姿は見えず。
音が尾根沿いに下りてくる。
見えた!
ほんの一瞬、黒い影が。
こちらに気づかず、鼻で何かを探しながら、
止まっては進み、下りてくる。
今度は、もっと我慢。
銃をギリギリまで上げない。
10m。
まだ灌木や草が邪魔で、姿は見えない。
6m、足から上の体がすべて見えた。
銃を上げ、首に狙いをつける。
「あっ、くそッ」
灌木の後ろに入った。
狙いはそのまま。
ガサ、ガサッ。出てきた。
5m、もう目の前。
こちらに気づいて、目が合う。
鼻先を左に向けた瞬間、ドーン!
今度は命中。倒れて、足をバタバタさせながら下に落ちてくる。
50kgを超えるオスの猪。
とれたのは外した鹿のお陰。
ーーーーーー
追記:
単独での忍び猟・渉猟で一番大事なのは、動物の陰の濃い山を選ぶことだと思う。
当たり前のようだけれど、足が強くても、いい犬がいても、
どんないい銃があっても、獲物が少ない場所では出会うのが大変だというのが実感です。
足も弱いし、犬もいない自分のような初心者の方には特に。
いい山とは、小さい枝尾根が多い山。獲物との出会う機会が多いから。
高くても300mくらいまでが理想的。
餌が多い。椎や樫が生え、場所によって下草もある。
天気は、雨の後。風は弱め、曇天。無風なら快晴も。
獲物の引き出しのことも考えると、
なんとか1~2時間くらいで山から下せそうな距離の猟場がいい。
特に単独猟では、山からとった獲物を一人で引き出すところが、獲る次に大変な作業となるので。
20180215
【図鑑系】
どんぐりノート
野の草ノート―であってうれしい草はともだち
20本の木のノート―であってうれしい 木はともだち
海辺のずかん
森のずかん (かがくのほん)
冒険図鑑―野外で生活するために
【漁・猟】
仁淀川漁師秘伝―弥太さん自慢ばなし
ぼくは猟師になった
【建築系】
小屋の力
小屋入門2 (自然暮らしの本)
Earthbag Building: The Tools, Tricks and Techniques (Natural Building Series)
DIYで楽しむ 手作りストーブの本
DIYシリーズ 自分でできる! 小屋の作り方
【その他】
はじめてのキャンプ
少年記
柴笛と地図
馬に乗った水夫―大いなる狩人、ジャックロンドン
父さんの小さかったとき
人生の行路
植松努さん(TED×Sapporoから)
背ロースを1㎝幅に切り、醤油とにんにく、生姜で下味をつける。これに片栗粉をまぶして揚げるだけ。
背ロースが柔らかいので、外は硬めに揚げても中はしっとりとしています。
ゆず酢に醤油をかけた大根おろしと一緒にすると、さらに美味しさが増します。
こってりした肉料理が苦手な人にも、お奨めの一品です。
いつもの猟場に猪も鹿も姿を見ないため、ここ数日、場所を変える。
(轍の後を見ると、土日に犬を連れて他の猟師さんが入っている可能性もあり)
真ん中に深い谷がある立派な杉山が連なっている。
300mを超えてから、約480mまでシダや広葉樹が広がる。
傾斜は平均45度ほど。頂上への100mほどは50度を超えるか。
連日山に入っているため、傾斜を下っていく際、
古傷の左足首の痛みが強くなってきている。
谷の左側の雑木林から上に向かう。
尾根を遠回りして、前日にみた鹿がいた400m地点へ、更に上の尾根から降りていきたい。
小一時間ほど斜め上に歩いたら、直角に登る。
350mくらいから腰まであるシダが群生している。
急斜面で、シダに隠れて杉の湿った枝が落ちているため、時折足を滑らせながら、ゆっくりと登る。
400mを過ぎたところで、縦横10mを超える石があり、
そこから尾根が頂上まで伸びている。
ちょうどその石の上に、樫の木が生えている。
右下から石を回り、その樫の木まで登る。
ちょっと樫の木の下で、休憩してから。
と思ったが、そのまま一気に頂上を目指して歩き始めた瞬間に、
ピーッ!
鋭い鹿の警戒音がして、2頭が30m先の灌木の間を駆け上がる。
息を切らしながら、銃口で追うも、白いお尻が跳ねながら上がっていくのを見送る。
次の瞬間、
ピー、ピー。
二頭が新たに声を上げる。
なんと逃げた2頭の上に4頭の群れがいた。
尾根を駆け上がりながら、2頭と4頭の群れを追う。
上はまだまだ安土がある。
50m以上離されてはいるが、後ろ姿が確認できる。
走ルノをやめると同時に、狙いをつけ、
立射でドーンと一発…。
ん~、当たらない。
もしかしたら、3発連続して撃つことも出来たかもしれないが、
やはり灌木が邪魔で、3頭全部は一度に姿を確認できなかった。
また、走ってすぐ、しかも不安定な足場での立射はまだまだ命中度が低いため、断念。
練習不足。
こんな状況で、命中度が上がってくれば、猟の成果も良くなってくるだろう。
猪に比べて、距離を詰めるのが難しい鹿対策としても、猟期が終わったら射撃場で訓練が必要だと実感。
ここが、この日のハイライト。
尾根沿いは、猪の食み跡も多く、日当たりもいい。
けれど、前の猟場に比べると数が少ない。
もっと、いろんな山を歩いていい猟場をみつけねば!
20180131