東京は大雪の予報。
ちょうど一番奥から2番目の沢へ入り、
頂上の尾根の道へ向かって2時間たったころ
小雨がぱらついてきたと思っていたら、雪に。
そして、段々ぼた雪、霙になり強くなってきた。
雨や雪になれば、動物たちも油断して絶好の猟日和かと思いきや、
雨と雪が落ち葉をたたく音で、まったく動物の動きが分からない。
また、靄もでてきて10~20mより先は、視覚にも頼れない。
湿って踏んでも音が小さくなった
落ち葉や小枝をゆっくり踏みながら、とくかく歩くと決める。
時折、動物たちの音を探すが、耳と目で確認できるのは、キジバトやシジュウカラくらい。
霙(みぞれ)に近いぼた雪がだんだん強くなっていく中、
防水の手袋とゲーター&登山靴、皮のジャケット(+インナー3枚)、猟友会のベストとオレンジのニット帽で、水濡れと寒さは大丈夫だったので、大木の横や岩場の下で止まり、時には5分ほどあたりをしばらく伺いつつ、また進むも何も動かず。鳴かず。
8時~2時まで6時間、1頭の鹿も猪もリスも野うさぎも猿も見ずに終わる。
雨と雪の日の動物の動きを知りたくて、
どきどきしながら谷から尾根、尾根から谷へと何度も渡るも、いつもの猟場では成果なし。
せっかくいい機会。
もったいないので、車で15分ほど移動して、別の大きめの沢のあたりへ。
15分ほど、沢沿いを上ったとき、
ブーッ。と小さい声が右手から。
振り向くと、ウリ坊から縞がやっと消えたくらいの仔猪が二匹逃げ出していく。
一瞬で銃を構えて、後ろの仔猪へ狙いをつけつつ、引き金を引く。
ウッ。
安全子が、そのまま。
「うわっ、やっちまった」と思いつつ、
安全子を人差し指で押して、灌木の奥へ逃げるところへ一発…。
はずれ。
最初の狙い通りなら、確実に当たったのに!
沢沿いの小道から走って後を20m追うも、灌木の向こうで見失う。
強い霙のため、音も拾えず。
口惜しいけど、親も近くにいるかもと自分をなだめて
沢沿いの小道に戻り、20分登る。
沢を流れる水の音、霙の音が続く。
先ほどの仔猪の食んだ跡なのか、新しい食み跡が5か所あった。
濡れた落ち葉で、足跡は見つけられず。
小道は、崩れてきた5~60㎝の石で塞がれていたり、
急斜面になって道がなくなったりしながら、沢を二つ越えて、まだ続く。
急斜面を登ったところで、進むのをやめて、右斜面へ上る。
そのまま登りつつ、来た道の30mほど上の通いを通ってきた方向へ戻ることに。
帰り際に、上で逃がした仔猪と出会わないかな~、なんて思いながら。
小一時間ほどかけて戻るも、成果なし。
雨、雪、霙。
動物に気づかれず良いかと思っていました。けれど、人間に不利でした。
でも、徳島南部用の装備は正解。ちょっと安心しました。
20180122